無敗の3冠馬誕生の可能性~コントレイル・デアリングタクトの秋(クラシックを定点観測するLB指数的考察)

ダービーtoダービーに最適化しているLB指数としては得意分野ではないかも知れませんが、菊花賞と秋華賞で無敗の3冠達成が期待されるコントレイルとデアリングタクトについて、ここまでの指数推移を元に可能性を考察します。

LB指数の解説

【LB指数とは?】(概念と伸ランク)→こちら
【LB指数基準値】(基準値推移と高指数である「Good!」基準)→こちら

LB指数チェック:コントレイル

新馬戦を除き、G1含む重賞をすべて「Good!」勝利。特に皐月賞で苦しめられたサリオスを完封したダービーと、大レコード勝利の東スポ杯は圧巻でした。

新馬戦は「Good!」に少し足りませんでしたが、そのぶん断然の上がり3F33.5で伸S勝利。クラシックへ繋げるという点で有望なパフォーマンスでした。

重賞4連発「Good!」の時点でメチャクチャ強いのでウイークポイントは限りなく少ないですが、重箱の隅を突くなら持ち指数が皐月賞の113であるところ。

現3~5歳世代のクラシックの最高指数はサートゥルナーリア(皐月賞)・グランアレグリア(桜花賞)・アーモンドアイ(桜花賞)がマークした114です。

持ち指数は決して飛び抜けていないことが、3冠達成への最大の壁になります。

とはいえ、ロールオブサンダー(兵庫特別119勝利)のリタイアによって、菊花賞は現時点で指数1位。実績を兼ね備えた指数1位は強力なので、最も勝利に近いポジションにいることは確か。

さらに秋初戦の神戸新聞杯を116以上(116=古馬重賞「Good!」値)で勝つようなら盤石の構え。もはや逆らうことはできません。

LB指数チェック:デアリングタクト

指数推移の特徴は、コントレイルとは違って「Good!」勝利が一度もないこと。その反面、勝ちっぷりのインパクトはコントレイル以上かも知れません。

伸S+差し切りでトップスピードの違いを見せつけた新馬、もっとも「Good!」に迫ったエルフィンSでの突き抜けっぷり、極悪馬場のハイペースで全馬末脚を失った中で唯一伸びてきた桜花賞、直線馬群に包まれながらもゴール前でねじ伏せたオークス、その全てが印象的でした。

優等生的なレースをするコントレイルと違って自分で指数メイクをせず、ひたすら末脚の凶暴さだけで圧倒するタイプ。指数決定が他力本願になってしまうことが、持ち指数の物足りなさに繋がっているだけとも言えます。

逆に言えば指数がそれほど高くないレースだからこそ圧倒できたという可能性もなくはない。完全に信頼するためには、高指数決着で勝ち切ることが必要です。

ぶっつけ予定の秋華賞は恐らく指数1位ではありません。クラシック期間において試金石という言葉は、どの馬も常にそうだと思っているのであまり使いたくない表現ですが、ここが本当に試金石だと思います。

まとめ

指数で圧倒するコントレイル、パフォーマンスで圧倒するデアリングタクト。同じ無敗の2冠馬でもタイプは異なります。

無敗の3冠達成の可能性は、菊花賞をトップ指数で迎えそうなコントレイルが上。

秋華賞は恐らくトップ指数ではないデアリングタクト。高指数決着になった場合はフィフティ・フィフティですが、指数勝負にならなかった場合は末脚で圧倒すると思います。